藤本誠さんは、2026年のミラノコルティナオリンピックで12個のメダリストが使用していたスキー板を作った大阪府守口市の小さなスポーツメーカー「マテリアルスポーツ」の社長。
モーグル界の“世界標準”ともいえるスキー板ブランド「ID one」を育て上げました。
2022年の北京冬季五輪では堀島行真選手がID oneを使用して男子モーグルで銅メダルを獲得し、その名は一気に一般のファンにも広まりました。
本日は、世界トップクラスの選手たちの板を手掛ける藤本誠氏の経歴について調べました。
藤本誠社長の学歴と経歴は?大阪体育大学卒で陸上部からスキー部へ!1991年マテリアルスポーツ創設!

藤本氏のプロフィール詳細はほとんど公表されていません。
2017年12月の中日新聞のインタビューに「今年9月に59歳になった藤本社長」とあることから逆算すると、1958年生まれとみられます。
日本の物づくりを支える町工場が多く残る大阪府東大阪市の出身です。
大学は大阪体育大学体育学部へ進学。
陸上競技部で800mを専門としたということなので、中高時代から陸上部で活躍していたのでしょう。
しかし、在学中にスキーに夢中になり、2年次から基礎スキー部へと転部しています。
大学卒業後、藤本さんはすぐにスキー板メーカーを始めたわけではなく、当初は大阪のカルチャースクールなどで講師を務めていました。
転機となったのは、知人からフランスのゴーグルブランド「ボレー」の代理店を勧められたこと。
1991年にマテリアルスポーツを立ち上げ、そこからスキー用品や ゴーグルの販売に乗り出すと、当時のスキーブームと相まって商品は好調に売れました。
マテリアルスポーツは上村愛子のためにスキー板を製作!ID oneはモーグル板の世界標準!

2022年2月6日には大阪体育大学のサイトで、このように紹介されています。
1998年長野五輪の後、五輪5大会連続出場の上村愛子選手から「軽いスキー板がほしい」と相談されたのをきっかけに制作を始めました。
北京五輪では、「ID one」を使用した堀島行真選手が銅メダルを獲得。世界のモーグルを支える藤本社長を各メディアが広く紹介しています。 情報引用元:大阪体育大学公式サイト
藤本社長は始め「ボレー」というゴーグルブランドの代理店として、スキー用品の販売をしていましたが、1998年長野五輪で7位で当時10代だった上村愛子さんに用具を提供していたのです。
その上村さんからスキー板について相談され、
「ほな僕がつくったろか」
と冗談のように始まったのがきっかけ。
そして藤本社長はすぐ行動に移ります。
しかしマテリアルスポーツには自社工場も板づくりのノウハウもありません。
藤本さんはスキー業界の人脈をフル活用し、まず長野市のスキー板工場と契約します。
スキーの設計には、後に全日本コーチも務めることになるフィンランド人コーチ、ヤンネ・ラハテラ氏の協力を仰ぎ、彼の要望通りの板を試作。
上村さんも雪上テストに参加し、何本ものテスト板から最も良い一本を選び抜いていきました。
完成した板は、ラハテラ氏が2000年シーズンから使用し、2002年ソルトレークシティー五輪ではエアリアルで悲願の金メダルを獲得することになります。
藤本さんは
「愛子に勝たせたかった」
との思いから、上村さんが現役の間は、他の有力選手にはあえて板を提供しなかったというのです。
上村さんが引退した後、世界中のトップ選手へ提供を拡大していき、女子選手におけるID oneのシェアは大きく伸びました。
ブランド名「ID one(アイディーワン)」は、「アイデンティティー(ID)」と「ナンバーワン、オンリーワン」を組み合わせた造語で、当時から協力していた元全日本コーチ、スティーブ・フェアレン氏が命名。
藤本さんが「梵字をイメージした」と語っており、和のテイストを感じさせるデザインになっています。
スポーツマンとしての経験をベースに、選手の声に耳を傾け、業界の人脈を活かしながら、世界レベルの用具を生み出していったのです。
すごいな、モーグルのメダリスト全員のスキー板が、こんな日本の一軒家みたいな社員5人の小さな会社でつくられてるのか。しかも、特注には対応してなくて、全部「市販品」らしい。とんでもないな。 pic.twitter.com/iXw8Ov2uJK
— お侍さん (@ZanEngineer) February 25, 2026
大学時代に陸上からスキーへと“種目変更”した柔軟さが、後の大胆なチャレンジにつながっているように感じて、個人的には「好きが仕事になっていく」プロセスのお手本のようですね。
冗談の一言をリアルなプロジェクトに変えてしまうスピード感と熱量の高さ!
「一人の選手を勝たせたい」
というピュアな動機が世界のトップブランドを生み出したのだと思うと、スポーツビジネスの原点は
「人への想い」
なんだなと、あらためて感じさせられます。
ID one は上村愛子さんのためにゼロから作られたスキー板。
今では世界のモーグル界を席巻するブランドへ成長したのです。
ID one のスキー板はどこで買える?マテリアルスポーツダイレクトショップ!

ID one公式サイトには、公認特約店の一覧が掲載されており、北海道から九州まで全国のスポーツショップやスキー専門店で取扱いがあります。
実際に板を見て相談しながら購入したい方には、公認店に足を運ぶのがおすすめです。
特約店が近くにない場合でも、ID one公式が運営する「MSダイレクトショップ」でオンライン購入が可能です。
ここでは最新モデルや在庫状況、チューンナップや修理の案内なども確認でき、ファクトリーサービスとして製造工場で仕上げるチューンナップを依頼できる点も魅力です。
遠方に住んでいても、メーカー直販ならではの安心感を得られるのはうれしいポイントですね。
また、楽天市場などの大手ECモールでも「id one ski」として多数の商品が出品されており、モデルや長さ、価格を比較しながら選ぶことができます。
マテリアルスポーツの商品は、ID oneのスキー板だけでなく、関連アクセサリーやチューンナップサービスなども含めて、“競技者向け”の仕様でそろえられているのが特徴です。
ID one の製品は市販されているモデルもトップ選手と同じ仕様です。
2017年12月中日新聞の平昌オリンピック特集記事では、藤本社長の言葉が紹介されています
「他のメーカーとは発想が違う。ウチが売っているのは選手用。数を作れば単価が落ちる」。トップ選手と同じモデルが市販で手に入るのも魅力で、経営する側にとってもトップ選手をサポートする負担は少ない。 情報引用元:https://static.chunichi.co.jp/
「世界のトップレベルのアスリートと同じ板を履ける」
というのは、最高ですよね!
しかも、それが大企業ではなく、社員数人の地方の会社が作っていると知ると、一本一本に込められた熱量まで感じられます。
まとめ:マテリアルスポーツ社長・藤本誠の大学や経歴は?大阪体育大卒で上村愛子のスキー板・ID oneを製作!
本日はマテリアルスポーツの藤本誠社長について、調べました。
- 大阪体育大学で陸上競技からスキーへ転向
- 1991年にマテリアルスポーツを創業、ゴーグル「ボレー」や他スキー用品の代理店を始める
- 1999年、上村愛子さんの要望に応えモーグルの板の開発に着手。
- 2000年、ID oneが誕生。2002年、ブランドを使用した選手がオリンピックでメダルを獲得
- 2026年ミラノコルティナオリンピックでは、計12個のメダルを獲得
「一人の選手を勝たせたい」という想いが、小さな会社ならではの機動力と結びついて、世界ブランドを生み出したことがよくわかります。
これからもID oneや日本ブランドの製品を世界中のアスリートに使ってもらいたいですね。
藤本誠社長とマテリアルスポーツが、どんどんいいものを作っていくことを期待しましょう。


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